The Day Spa Archives

ヘア&メイクアップアーティスト 西山舞さん 1

1人の“キレイ”から、笑顔と幸せの輪が広がる!
その素晴らしさに気付いたことが、ヘア&メイクアップアーティストになった原点。

The Day Spa (以下TDS):よくご質問されるかと思うのですが・・・ヘア&メイクアップアーティストになられたきっかけを教えていただけますか?

西山さん(以下敬称略):それは学生時代にさかのぼるのですが・・・

みなさんが通われた学校にもヘアスタイルに関する校則がいろいろあったかと思うのですが、私の通っていた学校では「オンザ眉毛」の規定があったんです。ある日クラスのお友達の中に、前髪が伸びてうざったくなってしまっている子がいたんですね。その子が「もう前髪が伸びちゃって、このままだと先生に怒られちゃう!この前髪、重たくてイヤだわ」なんて言っていたんです。そんな時ちょうど図工のクラスがあって、これまた本当に普通の裁ちばさみが手元にあったんです。当時の私は、人の髪なんて切ったこともないし、もちろんヘアカットの技術も何もなかったのですが、ふと、「もしかしたら感覚で切れるかも?」と思ってしまったんです。「ココをもう少し軽くしたら、かわいくなれるかも?」と・・・

そのお友達も最初は半信半疑で、「本当に切れるの?」
私は「う~ん、わからないけど」って。(笑)
でも、ハサミを持って、こうなんとなく、シャッシャッと前髪を軽く切ってあげたんですね。

そうしたら次の休み時間、みんながそのお友達に、
「あれ?朝となんか違うね!なんかした?」
「うん、前髪切ってもらったの!」
「え~すごいかわいいよ!」「私も、切って切って!」
・・・なんて流れになり、その「切って!切って!」のお友達がこう何人か列になってしまって。(笑)

その時ハッと、「私、こういう職業に就きたい!」と思ったんです。
それは具体的に、“髪を切る人”になりたい、ということではなかったのですが・・・

“キレイ”になることがその人にとっての自信につながり、とてもいい笑顔が生まれ、またその場にいる周りの人たちもみんなが笑顔になって・・・
そんな光景を目にした時、私自身もとても幸せな気持ちになれたんですね。
そして、「こんな職業につけたら、なんて幸せなんだろう、素敵なことだな!」と。

それが今思えば、1番最初に感じた、社会貢献的な感覚でした。
そこにはもちろんお金というような対価は発生せず、気持ちのみでの行動であって、それに対して、みんなの“幸せの輪”が広がっていった、という意味で、本当になんとなくですが、「あっ、これが人の役に立つ、ということなのかな?」という感覚が生まれました。
その時の気持ちをこれからも大切にして、この職業にずっと携わっていけたらいいなと、今でもそう思っています。

そして社会人として、ヘア&メイクアップアーティストとして、ではなく、最初は美容室で働き始めました。とても楽しかったですし、社会に出て学ぶことは本当に多かったですね。お客様からも学んで、先輩からも学んで、なんかこう話すとまるで修行僧みたいですけど、「人生は学び」と言い切れるくらい、「自分は今、学ぶために生きている」と思っていたので、いかにたくさんのことを学べるかということばかりを日々考えていました。それが二十歳くらいの時ですね。

人の肌に触れる “ヘア&メイクアップアーティスト”という仕事は、まさにスキンシップをはかる仕事!

TDS:ヘア&メイクアップアーティストという仕事の醍醐味や日々実感されることなど、「これは!」という喜びなどありましたらぜひ教えてください。

西山:改めて思うのですが、結局、人なくしては1人では絶対に生きてはいけない、と。人が自分であり、自分が人であり、人間って実はそんなに大差ない、と思うんです。悩みだって、みんな似たりよったりなのではないかな? その配分が人によってちょっとずつ違うだけであって、幸せを感じる時も落ち込む時も、みんな割と似たりよったりなんじゃないかな?と・・・

人の肌にふれるヘア&メイクアップアーティストという仕事は、他人と直に触れ合う、まさに“スキンシップ”の仕事だと思っています。

その“スキンシップ”をはかる、“スキンシップ”をはかれる、ということは、相手が自分にどれくらい信頼をよせてくださるか?に通ずることだと思うんですね。信頼をよせてもらう限りは、私も相手のことを学ばなくてはいけないし、人間観察力がないといけない、と。 だからこそ、自分だけの考えや主観、判断だけ、というのはとても危険。相手を尊重し認め、そして相手を受け入れてこそ、人からの信頼を得ることができる。 その時にやっと、「またひとつ、階段を上ることができたのかな?」と思うんです。

そうやって信頼を得られた時、感動を、そして醍醐味として、本当にプレゼントをいただいたような気持ちになります。
だからこの仕事をやめられないんです!

メイクをさせていただいた方が、キレイになって自信を持って前へ進めるようになって、そして、
「私も、こんなにほめてもらえるチャームポイントがあったんですね!」「なんだか自信が持てました!たった今から、前を向いて笑顔で頑張れる気がします。ありがとうございました!」と、そんな風におっしゃってくださった時は、本当にありがたく、とても嬉しい大きな感動があります。

“感動を与えていただける”、ということも、この仕事をさせていただいていて本当によかったと思えることの1つですね。その方が笑顔になるということは、その笑顔が自分にもちゃんと返ってきて、そして勇気・感動をいただけることだと思っています。

「あの人にやってあげた」という表現をよく耳にすると思うのですが、実はその言い方がとっても苦手なんです。
いつも、「やらせていただいたんでしょ?」と心の中で思っているんです。
どこか人を邪慳にしているような感覚にさせる言葉、こういう表現を聞くたび反面教師と思って、こういう言い方だけは絶対したくないな、と思っています。喜んでいただけたことにより、私自身にもその喜び・幸せをいただけるのですから、本当だったらお礼を言わなきゃいけないことなんじゃないかな?と。

そこは絶対に勘違いしないように、ぶれない自分を作っていきたいと思っています。
もう本当に、日々感謝、ですよね!

☆次回のPart2では、スレンダーなスタイルと美しい素肌の秘密を伺います。

西山舞さん プロフィール
LUGAR主宰、ヘア&メイクアップアーティスト。サロンワーク、メイクアップスクールの講師を経て、「LUGAR」を設立。
現在ヘア&メイクアップアーティストとして、多数の広告や雑誌などの撮影を中心に活動している。
また著書には、「美容脳 あなたがキレイになれない理由」や「西山舞のメイクレッスン」「上品かわいい基本のメイク」などがある。

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