News

美容エディター 鵜飼香子さん 3

BEAUTY BIBBLE

人の意見を素直に取り入れて、ひとりよがりの美容法や見た目にならないよう気をつけています

The Day Spa (以下TDS):鵜飼さんは、お母様が芦屋のご出身だそうですね。鵜飼さんには、気品と誰からも好感をもたれるかわいらしさがあると思うのですが、ご自身で芦屋にルーツがあるような感覚をもたれることはありますか?

鵜飼さん(以下敬称略):ルーツがあるかどうかはわかりませんが、「人の意見にとても素直ですぐに取り入れ、一生懸命実行する」というのは、神戸ならではでしょうか。
関西でも京都や大阪では全然違うし、神戸もまた違う気質があると思います。

これはある美容関係の方から伺ったのですが、関西で美容セミナーをやるとまったく違った反応が返ってくるそうですよ。

一概には言えませんが、例えば、美容法を提案すると

京都:最初は「ホンマですか?」と、なかなか取り入れるのに少し時間がかかる。
大阪:とてもミーハー。態度はのりのりなんだけど、そこから先、よっぽど納得のいくことでない限り取り入れない。
神戸:人の意見にとても素直ですぐに取り入れる。一生懸命実行する。

と、反応がそれぞれ興味深いそうです。

もしかすると、私には、この神戸気質が流れているのかな?と思います。
いいな、と思ったら疑いの目を持たず、すぐに取り入れることが身についているのかもしれませんね。

あと美容とは直接は関係ないことかもしれませんが、よく母から言われていたのは、「ブランドの広告塔になるな」と。
若い頃はやっぱりブランド品に興味を持ったり欲しくなりますよね?バックとかお洋服とか。
あれこれ欲しいと言った時に母にこう言われたんです。「あなたはこのブランドの人ですか?」と。(笑)
そのブランド品を持った時、自分よりブランドがたってしまうようではダメだと言いたかったんですね。ブランド名だけでモノを選ぶのではなく、そのモノの本質、そのモノが本当に良いと思うなら使いなさい、と言われていました。これは、スキンケアにも通じるところがありますよね!

おかげで、その考え方は今でも身についています!何か購入する時は今でも、その母の言葉が頭によぎるんですよ。

もちろん、ブランド品と呼ばれているモノはやはりとてもすばらしい品物ばかりなのですが、あまりにブランドがわかりやすいモノは持っていないかもしれませんね。そういうブランド品で自分を着飾ったりすることはあまり好きではないかな?ブランド品で着飾ってしまうと、ブランド名に頼ってしまって自分が見えなくなってしまうと思うんですね。
まあ、キャラクターがしっかり強い方はブランドに負けないかと思うのですが・・・。
神戸の人はブランドが好きなイメージがあると思うのですが、私の母に関して言うと、お洋服はオーダーメイド(形は似ているけど
生地がそれぞれ違ったり)もしていましたね。
自分の好きな形や好きなモノがはっきりしていたんでしょうね。

だから、私も、他人に振り回されず、自分で本質をしっかり見極める目を持っていたいと思っています。

「美容」は自分自身のため、とか、「ファッション」は自分自身で楽しむ、という考え方がほとんどだと思うのですが、実は神戸の
女性には、相手のことを考えた美容やファッションを心がけている、というようなところがあると思うんですね。
彼とか旦那さんとか、周囲の人が喜んでくれるよう常に意識している、という地域性があると思うんです。
例えば、彼が迎えに来てくれて、「あっ、素敵だな」と思ってくれたら、もちろん私も嬉しいし、彼もそう思えることが嬉しいのではないかと・・・。

そんなことが頭にあるので、私自身も、ときどき夫の意見を聞くようにしているんです。
夫がすすめてくれることやモノを素直に聞いてすぐに取り入れてみたりしていますね。
ひとりよがりの美容法や見た目には決してならないように気をつけています。

余談ですが、神戸含め関西の男性は、女性を褒めるのがとても上手だと思いますよ!
私の父は大阪出身なのですが、母のことをキレイだとよく褒めていたのを子ども心に覚えています。髪を切ったことには気づかないのですが!!
女性はやはり褒められると嬉しいですしね。

芦屋にある「ザ・デイ・スパ by ナチュラ ビセ」は、一日中おこもりするのに最適の環境だし、ダイヤモンドピーリングなど瞬間的に美肌になれるメニューがあるので、今すぐ褒められたいときにぴったりですね。

相手があっての美容、ファッションを心がけたいと思っています。

1日15分間、無になる時間をつくるということ。

TDS:鵜飼さんがどの年代の方からも受け入れられる理由、それは常に相手のことを考えての行動がベースにあるからなんですね。
納得!!
話はガラリと変わりますが・・・
今何か興味をもっていることなど、ハマっていることはありますか? またストレス解消法などあれば教えてください。

鵜飼:ストレス! 実は私はまったくストレスなんて感じていないと思っていたのですが、やはり感じているのかな?最近、首周りとかリンパのつまりが気になっているんです。これってやはりストレスですよね!(笑)
そんなとき、夫がつらい首をもんでくれたりすると、ああ〜ありがたい! と癒されます。

そして癒されたいときは、都心から離れて、箱根や千葉まで足を伸ばします。
この前も、ザ・デイ・スパのある「山のホテル」まで、美しい庭園をみに行って来ました。
あとは、美味しいものを食べに行ったり。パンケーキ屋さん巡りは、まだまだ私のなかでブームで、いろいろと開拓中です。

そしてやはり「スパ」は欠かせません!
ハードワークが続いて腰がだるくなったり、ストレスで頭がなんだか重くなったり、そんな時こそ「スパ」に駆け込みます。ちゃんと自分で自分自身を解放してあげないといけないなと・・・

今の時代は情報過多でインプットばかり、きちんとアウトプットができてないと思うんです。
本当につめこむばかりなので、ちゃんとデトックスして外に出してあげることも大事なのでは?と思っています。

常にみんな何かを考えてばかりいるでしょう?
小さい頃お坊さんに聞いたことがあるのですが、「1日15分間、無になる時間をつくりなさい」と。
それは今思えば、アウトプットするということなのかな?と理解しています。
今は移動中でもいつでも、iPhoneでメールの返信をしたり何かしら忙しくしているので、本当に無になる時間はないと思うんですね。だからこそ、スパやエステの時間というのは、頭をからっぽにして無になれる、本当に貴重な時間だと思っています。
産後しばらく行けなくなった時にはつくづく、その大切さを実感したほどです。

ちゃんとアウトプットしないとさらなる新しい情報は入ってこないと思うので、アウトプット&インプットといった出入りは、しっかり自分自身でコントロールして行こうと日々思っています。

体の変化や肌の変化をプロのセラピストに見てもらうためにスパへ・・・

TDS:先程スパについてお話がありましたが改めて、スパの魅力やここ最近の印象的なスパなどあればぜひ教えてください。

鵜飼:先程の話にもつながるのですが、

私がスパに行きたいな、と思う時は

[1] アウトプットしたい時
[2] お手入れのマンネリ化が続いた時

なんです。
1つめのアウトプットしたい時、というのは先程のお話の通りなのですが、2つめはどういうことかと言うと・・・

日々のスキンケアですが、塗ったりつけたり落としたり、毎日同じ手順、同じ作業になってしまっていつの間にかルーティン化してしまうと思うんです。でもそういう時って、ちょっとした体の変化に気づけなくなってしまうことがあるんですよね?そんな時には、
体の変化や肌の変化をプロのセラピストに見てもらうためにスパに行く、そう決めているんですよ。

第3者から見てもらうと、自分では全く気付かなかったポイントもはっきりするし、目に見えない、手が届かないところも、そして
何が原因なのかまでチェックしてもらえる。
例えば、肌のくすみの原因が実は紫外線ではなく首のつまりだったんだ、とか。
そういう変化をプロの目でちゃんと判断してケアしてもらう、これが大事だと思っています。

そして、あともう1つ大事な目的があります。
それは「自分に自信をつけるため」。

最初にもお話しましたが、やっぱり自分に手をかけているかどうかは、他人から見たらどうしてもわかってしまうと思うんです。
そしてやはりプロのセラピストの手は、自分がケアする何倍もの効果がありますしね。

だからこそ、大事なプレゼンやここぞ!という時にはスパに駆け込むんですよ。
プロにケアしてもらったことで背筋をしゃんと伸ばしていられる、自信をつけてくれる場所でもあると思っています。

スリランカで体験したアーユルヴェーダのスパで、生活のリズムが整ってきました

TDS:最近のスパで印象的だったスパはありますか?

鵜飼:プライベートでも取材でも、海外のスパにもよく行きます。タイや
パリ、上海など、印象的なスパはたくさんありますが、トリートメントの
きめ細かいサービスや技術はやっぱり日本が1番なのでは?と思っています。先日はスリランカの新鮮なハーブを使ったアーユルヴェーダを体験してきました。

TDS:スリランカでのアーユルヴェーダで、何か変わったこと、実感されたことなどありましたか?

鵜飼:変わった、というより、生活リズムがすごく整ったと思います。
夕方ご飯食べたらちゃんと眠くなって、朝すっきり起きられる・・・
朝の目覚めがとてもよくなりましたね。肌がどうのこうの、という以前に、体内時計がちゃんと整ったイメージですね。
このトリートメントでは、体調に合わせたオイルをたっぷり、半端ない量を体中に使うので、もう全身オイルまみれになりました。
自分だけにカスタマイズされたトリートメントというスペシャル感もあったし、これだけのオイルを全身に使うトリートメントはなかなか体験できないので、とても印象に残りました。
またみなさん、アーユルヴェーダと言えば「シロダーラ」をイメージするかと思うのですが、このスリランカでの「シロダーラ」も、これまた絶妙なテクニックだったんですよ。オイルを垂らしながらそのオイルを額の上でゆらす動きがうますぎて!ジワーッと脳があたたかくなって、これこそまさに、脳みそがとろけるという感じでしょうか?

今年は、円安ということもあり(笑)、国内旅行で全国のスパを巡りたいと思っています。

鵜飼香子さん プロフィール
美容エディター
雑誌「MAQUIA」や「marisol」、「婦人公論」、「SWEET」などで記事を執筆したり、美容法を伝授するほか、広告でも活躍中。仕事と子育てを両立する美容法は常に模索しつつアップデート。東西問わず、“本当に効く”コスメ発掘とスパ巡りが趣味。