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The Day Spa CEO 河崎多恵 インタビュー VOL.2

2019.09.01 / CEO

仕事人間の私は、仕事を如何に楽しむかが人生を楽しむという事に繋がるのではないかと思っています。

河崎さんが人生で大切にしているモットーとは何でしょうか?

河崎:自分自身がチアフルな存在であり、ハッピーを追求する事です!(最近、アメリカなどではhappyという言葉よりもfulfilled 満ち足りているという表現を使うほうが流行りのようですが、やはり私自身にはhappyという言葉の方が合っている気がします!)
私は周囲も認める仕事大好き人間です。多分皆さんはスパの仕事は、素敵でお洒落で、楽しくて癒される、と思われているのではないでしょうか?

私もこの仕事を始める前は、もちろんそう思っていました!
でもプロとして仕事をしている限りは、どんな業種であっても、辛い事、大変な事、そして問題解決も含めて、日々決戦の連続です。仕事大好き人間の私にとって、1日のうちで1/3以上を占めているこの仕事の時間を、如何に楽しむかが人生を楽しむという事に繋がるのではないかと思っています。
物事はいつも考えようですよね!

ちょっといつもの癖で話がそれてしまいますが(笑)、以前このような話を聞きました。グラスに水が半分入っています。その水を半分「も」入っていると感じるのか、半分「しか」入っていないと感じるかは、あなたの気持次第だと!私は常に「半分も入っている!!ラッキー!!」と感じていたいです。
実は大変だと思っている仕事も、自分次第でその仕事を楽しめて、それがハッピーな時間なのですよー!と声を大にして言いたいですね。
私はいつもThe Day Spaのスタッフに「仕事は楽しんでやって欲しい」とメッセージを送っています。

スパオープニングのハプニングは日常では味わえない体験、それも楽しんでしまいます!

例えば、新しいスパをオープンする時には、体力も気力も凄く消耗します。今まで住んだ事のないような地域での慣れない生活。今すぐアイスクリームが食べたいと思っても遠くまで行かないと売っていない・・・
「えー、洗濯機が無い?!インターネット環境が無いよー!携帯圏外!!」
でも、私はそんな体験こそ、とことん楽しんでみたいと思うタイプです。ハプニング続出!そんな、日常では味わえない体験を楽しまないと損だと思うのです。

そんなハプニングを一緒に乗り越えて楽しんでくれるThe Day Spaチーム!本当に仕事やスタッフに恵まれていると思います。そして私はなんて幸せなんだとまたまた再認識するんです!!こんな私の考えに共感してくれて、一緒に仕事をしたいと思ってくれているThe Day Spaチームの皆に毎日感謝しています。

そして仕事をしていく上で更に楽しい所は、仕事を通してたくさんの素晴らしい方々との出会いがある事です。それは学生の頃とはまた違う素敵な出会いです。その方々からたくさんの事を学び、自分自身がより成長する事が出来ます。仕事万歳ですね!私は本当に仕事を通してたくさんのハッピーを日々見つけていると思います!

海外のスパと日本のスパの違いとは。

本当にそんなポジティブな河崎さんの考え方、最高ですね!私も見習いたいです。ところで、河崎さんは良く海外のスパの視察などにも行かれていますが、海外のスパと日本のスパの違いはありますか?

河崎:スパを訪れると、やはり私の目線はスパ業界人としての目線になってしまいます。ですので一般のお客様がゲストとしてスパを楽しむのとは違う、ということをお断りして、お話させて頂くと以下のような感じでしょうか。

海外のスパにはスパ最前線の「旬」をみつける醍醐味があります。

まず海外のスパの良い点は、ビジネスとしての本気度が違いますよね。成熟したスパのマーケットでは、ホテルの付随施設ではなく、スパ自体がプロフィットセンターとしての役割を果たさないといけないという考えが既に根付いています。その点日本では、まだまだスパ部門自体がホテル内でのプロフィットセンターとして、独立した役割を果たせるスパは数少ないのではないでしょうか。ビジネスが健在なスパ施設は、きちんとスパに投資をする事が出来るので、メインテナンスが行き届いており、セラピストのトレーニングもきちんとされています。さらに、スパ業界の流行りも反映されているんですね。そういう意味で、“今”の旬なスパを感じる事ができます!

悪い点という事では、個人的な意見ですが、アメリカではスタンダード化が凄く進んでいます。どこのスパに行ってもなんだか同じようなマニュアル的なサービスと感じてしまい、私にとっては、面白みが半減され、スパエクスペリエンスの楽しみが減ってしまうのが残念ですね。また言葉や文化の違いという壁も大きいと思います。スパのような繊細なコミュニケーションが必要な場では、やはりセラピストとのコミュニケーションを自分の親しんだ言葉を使って、細かく密に取りたいですからね。

日本のスパは清潔で、おもてなしの心に溢れています。

日本のスパの良い点としては、本当に清潔で、そしてその清潔感はおもてなしの心を表しているという点です!!心をこめてお客様の為にお掃除された空間には、凄く良い“氣”を感じませんか? 私はこのポイント、凄く大切だと思っています。トリートメントルームに入った瞬間に、あっ!ここは私を担当するセラピストがちゃんと私をおもてなししようと思って整えられた空間だー!と感じるのは、日本の文化やおもてしなしの心の表れがあるからだと思います。

日本のスパのホスピタリティは、茶の世界のおもてなしと共通しているのです。

またまた話はそれますが、このあたり茶室に通じるものがあると勝手に思っています。茶の世界では、お客様をおもてなしする為に、季節を表す掛け軸を飾り、お花を活け、茶器を選び、そしてお菓子に至るまで気を抜きません。シンプルですが、全てお客様の事を思っておもてなし準備がされていますよね!
そんな日本文化を肌で感じられるスパ・・・。これは海外では絶対に真似出来ない、日本スパが自慢出来る一番の良い点だと思います!

悪い点としては、これもまた、個人的な意見になりますが、スパ業界はやはりまだまだ海外の方が情報を持っているのは事実です。言葉の壁がある日本には海外からの旬な情報が入ってくるのに時間がかかり、自分自身がアクティブに動き、情報をどんどん海外から収集しなければ、その情報は自分の物にはなりません。売り上げが安定しているからという理由で、古いスタイルのスパのままで運営しているスパも多いように感じます。私自身もいつもアンテナを張って“今”の旬を感じさせるスパであり続けていきたいと思っています。

今後日本のスパも、海外からのスパトレンドを取り入れつつ、日本らしさを表現したスパへ進化し続けると思います。

今後、日本のスパはどう進化すると思われますか?

河崎:スパ業界では、日本のスパというと“温泉&スパ”という方向性が大きく取り上げられていると改めて思います。ただ“温泉&スパ”という事だけではなく、より日本らしいスパ、それこそが私がいつも自分でスパを作る時に意識している事です。日本が日本文化だけを守り続けていた鎖国時代から、海外の情報や文化を取り入れて文明開化を遂げたように、日本のスパは日本の文化がベースにあり、何かしら海外からの情報やアイデアがミックスされ、日本人に受け入れられるように進化し続けていると思っています。

今後日本のスパも、海外からのスパトレンドを取り入れつつ、日本らしさを表現したスパへとどんどん進化し続けると思います。それは私がそういうスパを作り続けるからだとも言えるのではないでしょうか?これはちょっとおごった言い方だったかもしれませんが、スパ業界の中でプロとして働いている私は、自分自身も日本のスパのトレンドを作っていく一人だと自負しております!

※Part 3 に続く >>